大宮駅のすぐそば、「弁慶」という路地を少し入った縄のれんの店にS君とふらりと入る。気風のよさそうなマスターとマスターのお母さんと思われる二人が店内を切り盛りしていた。
そして、カウンターの奥には、二人の子どもが寄り添って仲良く遊んでいる。マスターの娘と息子らしい.
小学校2年生のお姉ちゃんと4歳の弟だという。二人ともとても人懐っこくて可愛い。都会の店ではちょっと珍しい光景。
なんか、離島の居酒屋に行ったような気分になった。沖縄の小さな焼き鳥屋さんなどには、店の中で小さな子どもが普通に遊んでいることが多い。家族で訪れたりすると、子ども同士すぐに仲良くなり、親たちだけで食事ができてしまう。
「弁慶」のふたりの子どもも同じ、お父さんとおばあちゃんに注意されながらも、じょじょに二人は我々の方にちょっかいを出しに来る。
お姉ちゃんが、僕たちにクイズを出してくれるという。弟くんはその答えを言いたくてしょうがなく、お姉ちゃんに許しを乞うている。お姉ちゃんは、こっちのおじさん(S君)には言ってもいいけど、あっちのおじさんは絶対ダメ、などといっている。差別だ。弟くんは、僕のほうをいたずらな目で見ながら、嬉しそうにS君に耳打ちをしている。
「わかったら手を上げて答えてください!」とお姉ちゃん。
「ハーイ」僕。
クイズの内容。
1減っても減ってもなくならないもの、なーんだ。
2固くて食べられない果物、なーんだ。
3母には会えないけどママには2回会える、なーんだ。
4ウソをつかないお母さんがよく使う道具、なーんだ。
5すぐ怒る虫、なーんだ。
2以外、正解した。
皆様も一緒にお考えください。
(答えは明日以降)
7時ごろ仕事帰りと思しき、やさしそうなお母さんが店に迎えに来て、二人はとても幸せそうな表情で僕らとハイタッチをして帰っていった。
僕らには誰も迎えは来なかったけれど、とてもあたたかな気持ちになって僕らも店を出て大宮駅に向かった。
0 件のコメント:
コメントを投稿