2008年5月20日火曜日

「バー神田酒蔵」の実直な缶詰 life in a tin can

 夕方、神田の大手ネット書店の事務所で打ち合わせ。
 その後、ちょっと食事でも、ということになり小川町界隈をぶらり。
 正統派居酒屋「みますや」の近くで「バー・神田酒蔵」の看板を発見。

 僕らの「ちょっと食事でも」には、もれなくお酒もついてくるのであるが、時間も時間なのでかなり空腹、きちんと食事をとりたいな、と思っていたのでいきなり「バー」はきびしいと考えたが、なんとなく「神田酒蔵」の店名に覚えがある。

 「神田でとても美味しい料理を出すバーに入った」というもの。確か「神田酒蔵」と言っていたような、、、、。
 

 それなら、と言うことで、店内に。

 ちょっとたじろぐ。カウンターメインの真面目なバーではないか。
 枝つきレーズンが似合う店。メニューにもそれ風(バーのおつまみ系)ばかり並んでいる。ちょっと困った。

 恐る恐る店主に、僕らおなかがすいているんですけどおつまみ以外に、しっかり食事できるようなものありますかね、とたずねる。

 感じのよいマスターは、僕たちよりもさらに困った表情で「本格的なお食事はちょっと、、、、そうですね、あとはカレーですかね」とお答え。
 ここで、「あ、そうだ。神田にとても美味しいカレーを出す神田酒蔵というバーがある、と言ってたんだ」と思い出す。
 南新宿駅のそばに「ムーン・ボウ」という"隠れ家的"バーがあり、ここもカレーがとても美味しい。ウラシマさんというとてもまじめで素敵なマスターの作るカレー。もちろんそろえているお酒にもこだわりあり。カレーが美味しいバーは、実直で真面目な店である、と勝手に判断する。

 しかし、バーに入っていきなりカレーでは、酒飲みの名がすたる、ともう一度メニューを凝視。すると、おでん(缶詰)とある。秋葉原で缶詰のおでんが買える自動販売機が流行っていると、テレビで見たことがあるな。

 「例のあれですか」と聞くと「いいえ、銚子港だけで売ってるものです」とのこと。「召し上がってみますか」と実直マスターはイタズラっぽく笑う。

 すたるほどの名ではないや、と思い直し即「いただきます」と返答。 きちんと盛り付けられたおでんが約1分後に登場。ボリュームたっぷり。大根や昆布、玉子、ちくわ、、、普通のおでんやさんの一人前以上のボリューム。まず、汁をすすってみる。

 「う、うまい」出汁が半端でなく美味い。実直マスター、僕らの様子を見て、でしょ?みたいな感じでうれしそうにうなずく。

 銚子港特産だというコクのある醤油と港に上がった鰹のダシを使用。こりゃいいや、と樽出しのビールとともに一気に食す。

 メニューを見るともう一品「小あじのシークゥアーサーマリネ(缶詰)」を発見。これもいきましょう。

 いやはやびっくりアジも美味けりゃ、シークヮーサーの酸味も絶妙にアレンジされマリネの味が引き締まっている。脱帽です。「とりあえずビール」の後のジントニック(ぼくの好きなタンカレーを使用)もグビグビ進む。

 缶詰の味をほめるのもなんだとは思うけれど、感動です。「遊び心でメニューに加えたんです」とマスター。

 「空き缶見せてくださいよ」と無理を言い、カウンターに出してもらい写真をパチリ。   

      

 「本日のハイボール800円」を最後にいただく。アイラウイスキーのダブルソーダ割。これも旨かった。そしてリーズナブル。

 良い気持ちになってしまったので、カレーは食べられず。

 今度はじっくり飲みたいな。そして、カレーも。

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